倉庫の建ぺい率|物置・ガレージは算入?緩和措置や容積率も解説

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倉庫や物置、ガレージの建設を検討する際、敷地に対してどのくらいの規模の建物を建てられるかを示す「建ぺい率」の理解が不可欠です。 本記事では、倉庫や物置が建ぺい率の計算に含まれるのかという基本的な問いから、事業者向けの法改正による緩和措置、個人がガレージを設置する際の注意点まで解説します。 建ぺい率とあわせて確認すべき容積率などの法規制についても触れていきます。

この記事でわかること

  • 倉庫や物置も建ぺい率に算入されるという基本ルール
  • 【事業者向け】法改正で可能になった荷さばき用庇(ひさし)の緩和措置
  • 【個人向け】小規模な物置でも建築確認申請が必要となる条件
  • 建ぺい率と併せて確認すべき容積率などの関連法規と違反時のリスク

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この記事の監修者

株式会社澤村(SAWAMURA)

山々に囲まれ、琵琶湖を臨む滋賀県高島市。
株式会社澤村は1950年の創業以来、地域とともに歩みながら、信頼・実績・技術を受け継いできました。
現在、フィールドは滋賀・京都・福井まで広がり、130名を超えるスタッフと共に、設計・施工の一貫体制でお客さまのご要望にお応えしています。
本コラムは株式会社澤村が運営する工場建築・倉庫建築に関するお役立ちコラムです。

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そもそも建ぺい率とは?倉庫や物置も算入対象になるのか解説


建ぺい率は、土地を有効活用する上で必ず理解しておくべき重要な建築基準です。 この基準は、一般的な住宅だけでなく、倉庫や物置といった建築物にも適用されます。 ここでは、建ぺい率の基本的な意味と、なぜ倉庫や物置がその計算に含まれるのかを解説します。

建ぺい率の基本:敷地面積に対する建築面積の割合

建ぺい率とは、敷地面積に対して建築できる建物の建築面積(建物を真上から見たときの水平投影面積)の割合を定めた規制です。 計算式は「建築面積÷敷地面積×100」で算出されます。 この規制は、都市計画法で定められた用途地域ごとに上限が設定されており、建物の密集を防いで防災、日照、通風などを確保し、良好な住環境を維持する目的があります。

原則として倉庫や物置も「建築物」として建ぺい率に含まれる

建築基準法では、「建築物」を「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの」と定義しています。 そのため、基礎の有無にかかわらず、屋根と柱や壁を持つ倉庫や物置は建築物とみなされ、原則として建ぺい率の計算に含まれる対象となります。 既製品の物置を庭に設置する場合でも、この定義に該当すれば建築面積に算入しなければなりません。 物置の建築物扱いについては「物置の建築物扱いについて」で詳しく紹介しています。

【事業者向け】大規模倉庫で土地を最大限活用するための建ぺい率知識


物流施設や産業用倉庫を計画する事業者にとって、建ぺい率は事業計画を左右する重要な要素です。 法規制を正しく理解し、緩和措置などを活用することで、限られた土地を最大限に有効活用できます。 特に近年の法改正は、倉庫の利便性を大きく向上させる可能性があるため、最新の情報を把握しておくことが重要です。

ここでは、事業者が知っておくべき建ぺい率の専門知識について解説します。

【2023年法改正】荷さばき用の庇(ひさし)は最大5mまで建築面積から除外可能に

2023年(令和5年)の建築基準法施行令改正により、倉庫の利便性を高める建ぺい率の緩和措置が導入されました。 従来、建築面積に含まれない庇や軒は、外壁から1m以下の部分に限られていました。 しかし今回の改正で、開放性が高いなどの一定条件を満たす荷さばき用の庇は、最大5mまで建築面積に算入されないことになりました。

これにより、雨天時でも荷物の積み下ろしがしやすい大規模な庇を、建ぺい率を圧迫することなく設置しやすくなりました。

倉庫を建設できる用途地域と定められた建ぺい率の上限

倉庫を建設する際は、まずその土地がどの「用途地域」に指定されているかを確認する必要があります。 用途地域とは、都市計画法に基づき、建築できる建物の種類や規模を定めたエリア区分です。 倉庫の建設が主に可能なのは、「準工業地域」「工業地域」「工業専用地域」などです。 倉庫・工場の用途地域については「倉庫・工場の建築と用途地域の確認」で詳しく紹介しています。

それぞれの地域で建ぺい率の上限が定められており、例えば準工業地域では50%・60%・80%、工業地域では50%・60%といったように、都市計画によって上限値が異なります。

【個人向け】自宅の物置・ガレージ設置で知っておきたい建ぺい率のルール


自宅の庭に物置を置いたり、駐車場としてガレージを増築したりする場合にも、建築基準法が適用されます。 すでに建ぺい率の上限に近い住宅では、安易な設置が違反建築につながる可能性もあります。 ここでは、個人が物置やガレージを設置する際に、法律を守りながら計画を進めるための基本的なルールと注意点を解説します。

10㎡以下の小規模な物置でも建築確認申請が必要となる条件

床面積が10㎡以下の建物を増築する場合、一定の条件下では建築確認申請が不要になることがあります。 しかし、その土地が「防火地域」または「準防火地域」に指定されている場合は、面積にかかわらず建築確認申請が必要です。 これらの地域は、火災の延焼を防ぐために厳しい建築規制が敷かれています。

自宅がどの地域に該当するかは、自治体の都市計画課などで確認できるため、設置前には必ず確認するようにしましょう。 増築と建築確認については「新築・増築・改築・移転の違いと確認申請」で詳しく紹介しています。

基礎のない簡易な物置が建ぺい率の計算に含まれないケース

原則として、基礎がない物置でも屋根と壁があれば建築物として扱われます。 ただし、「土地への定着性がない」と判断される場合は、例外的に建築物と見なされないことがあります。 例えば、容易に移動できる屋外の小型物置や、四方に壁がなく開放性が高いテント、工具を使わずに解体・移動できるプレハブなどが該当する可能性があります。

しかし、この判断は各自治体の建築指導課に委ねられるため、設置前に相談することが確実です。

倉庫の建ぺい率が緩和される3つの特例措置


建築基準法では、敷地の条件や建物の性能に応じて、定められた建ぺい率の上限を上乗せできる緩和措置が設けられています。 これらの特例を適用できれば、同じ面積の敷地でもより広い建築面積を持つ倉庫を建てることが可能になります。 ここでは、代表的な3つの建ぺい率緩和措置について解説します。

特例①:特定行政庁が指定する角地での緩和

特定行政庁が指定する条件を満たす角地に建物を建てる場合、建ぺい率が10%加算される緩和措置があります。 角地は二方向が道路に接しているため、通風や採光、避難の面で有利と判断されるためです。

ただし、「角地」の定義は自治体ごとに条例で定められているため、所有する土地がこの緩和規定の対象となるかは、事前に役所で確認する必要があります。

特例②:防火地域内にある耐火建築物に対する緩和

火災の危険性が高い「防火地域」内において、主要構造部が鉄筋コンクリート造であるなど、燃えにくい構造の「耐火建築物」を建てる場合、建ぺい率が10%緩和されます。 これは、延焼防止に貢献する安全性の高い建物であることを評価するものです。 さらに、もともとの建ぺい率が80%に指定されている地域でこの条件を満たすと、建ぺい率の制限が適用されなくなり、100%での建築が可能になる場合があります。

特例③:壁面線の指定がある場合の緩和

都市計画によって「壁面線」が指定されている敷地では、建ぺい率の緩和を受けられる場合があります。 壁面線とは、街並みの統一や道路からの空間確保のために、建物の壁や柱を後退させなければならないラインのことです。 この壁面線を越えないように建物を建てた場合、その安全への貢献度から建ぺい率が緩和されることがあります。

ただし、この特例が適用されるケースは限定的であり、詳細な条件は特定行政庁への確認が必要です。

建ぺい率とあわせて確認すべき倉庫建設の法規制


倉庫を建設する際には、建ぺい率以外にも守らなければならない法規制が複数存在します。 特に、建物の延床面積を制限する「容積率」や、建てられる建物の種類を定める「用途地域」は、計画の根幹に関わる重要な要素です。 これらの規制を総合的に理解し、遵守することで、適法で安全な倉庫建設計画を進めることができます。

建物の延床面積を制限する「容積率」

容積率とは、敷地面積に対する建物の延床面積(各階の床面積の合計)の割合を定めた規制です。 建ぺい率が平面的な広さを制限するのに対し、容積率は建物の立体的な規模、つまり容積をコントロールします。

例えば、3階建ての倉庫を計画する場合、1階から3階までの床面積の合計が、定められた容積率の上限を超えないように設計する必要があります。 この規制により、人口の過密化を防ぎ、道路や下水道などのインフラへの負荷を調整しています。 延べ床面積の計算方法については「延べ床面積の計算方法」で詳しく紹介しています。

建てられる建物の種類が決められている「用途地域」

都市計画法では、市街化区域を13種類の「用途地域」に区分し、地域ごとに建築できる建物の種類や用途を細かく定めています。 例えば、「第一種低層住居専用地域」では小規模な住宅しか建てられず、倉庫の建設は原則として認められません。 倉庫を建てる場合は、計画地が「準工業地域」や「工業地域」など、倉庫の建築が許可されている用途地域であることを必ず確認する必要があります。

これは、建設計画の最も基本的な前提条件となります。

倉庫の建ぺい率が上限を超えた場合の2つのリスク


定められた建ぺい率の上限を超えて建物を建てることは、建築基準法に違反する「違反建築」となります。 違反が発覚した場合、単に法律上の問題だけでなく、経済的な損失や将来的な不利益につながる深刻なリスクを伴います。

ここでは、建ぺい率を超過した場合に想定される具体的なリスクについて解説します。 違反建築物の相場への影響も考慮する必要があります。

行政から是正命令や使用禁止命令を受ける可能性

建ぺい率違反が発覚した場合、特定行政庁(都道府県や市町村)から違反を是正するよう指導や勧告が行われます。 これに従わない場合、工事の停止や建物の使用禁止、さらには違反部分の解体・撤去を命じる「是正命令」が出されることがあります。 悪質なケースでは、命令に従わないことで罰金が科されたり、行政代執行によって強制的に是正措置が取られたりする可能性も否定できません。

ローン審査が通らない・売却が困難になるケース

建ぺい率を超過した違反建築物は、法的な瑕疵がある物件と見なされます。 そのため、金融機関から事業用ローンや住宅ローンの融資を受けることが極めて困難になります。

また、将来的にその倉庫や土地を売却しようとしても、違反建築物であることを理由に買い手が見つかりにくくなります。 売却できたとしても、相場より大幅に低い価格での取引を余儀なくされるなど、資産価値が著しく低下するリスクを抱えることになります。

倉庫の建ぺい率に関するよくある質問


倉庫の建ぺい率に関して、特に疑問が生じやすい点をQ&A形式でまとめました。

Q. 倉庫の庇(ひさし)はどこまで建ぺい率の計算から除外できますか?

原則として外壁から1mまでが建築面積から除外されます。 しかし、2023年の法改正により、開放性が高い荷さばき用の庇など、一定の要件を満たす場合は最大5mまで不算入となりました。 これにより、より利便性の高い倉庫設計が可能です。

Q. 基礎のない市販の物置を庭に置く場合も建ぺい率に算入されますか?

はい、原則として建ぺい率の計算に含まれます。 建築基準法では、屋根と柱・壁があり土地に定着していれば「建築物」と見なされるためです。 ただし、容易に移動できる屋外の小型テントや解体が簡単なプレハブなどは例外となる場合があります。

Q. 10㎡以下の倉庫やガレージなら建築確認申請は不要なのでしょうか?

防火地域・準防火地域以外の土地であれば、10㎡以下の増築は建築確認申請が不要な場合があります。 しかし、防火地域や準防火地域内に倉庫やガレージを設置する場合は、面積にかかわらず申請が必要です。 必ず自治体に確認してください。

まとめ

倉庫や物置、ガレージは、原則として建築物とみなされ、建ぺい率の計算対象となります。 事業用の大規模倉庫では、2023年の法改正による庇の緩和措置を活用することで、土地の利用効率を高めることが可能です。 一方、個人が自宅に物置を設置する際は、10㎡以下であっても防火地域内では建築確認申請が必要となる点に注意が必要です。

建ぺい率の超過は是正命令や資産価値の低下といったリスクを招くため、計画段階で容積率や用途地域などの関連法規とあわせて、専門家へ相談しながら適法性を確認することが重要です。

SAWAMURAについて

1950年の創業以来、地域に貢献すること、お客様の事業の発展に寄与することを目標に
さまざまな建築物を竣工してきました。1998年よりシステム建築事業をスタート。
豊富な経験と実績をもとに、さまざまなご要望にお応えします。

関西No.1のシステム建築実績。
積み重ねた施工実績とノウハウで、
確かな精度を保証します。

2020年
関西ブロック優秀ビルダー賞1位
2019年
関西ブロック優秀ビルダー賞3位
関西ブロック年間販売実績 第1位 5年連続受注賞
アティブビルダー銀賞受賞
2018年
関西ブロック年間販売実績 第3位 5年連続受注賞
アクティブビルダー銅賞受賞
2017年
アクティブビルダー銅賞受賞
2016年
アクティブビルダー銅賞受賞
2015年
アクティブビルダー 銅賞受賞
2012年
連続販売年数15年達成
2013年
15年連続受注賞
2008年
10年連続受注賞 2005年 5年連続受注賞
2004年
優秀ビルディング

資格所有者

  • 一級建築士 13人
    二級建築士 41人
    一級建築施工管理技士 29人
    一級土木施工管理技士 10人
  • 宅地建物取引士 19人
    設備設計一級建築士 1人
    土地家屋調査士 1人
    一級建設業経理士 2人
    中小企業診断士 1人​

会社概要

社名 株式会社澤村
本社 〒520-1121 滋賀県高島市勝野1108番地3
TEL. 0740-36-0130(代)
FAX. 0740-36-1661
大津オフィス 〒520-0242 滋賀県大津市本堅田三丁目33-16 エルミナ リアン 2F
TEL. 077-572-3879
FAX. 077-573-8384
敦賀オフィス 〒914-0811 福井県敦賀市中央町一丁目8-10
TEL. 0770-22-6005
FAX. 0770-47-6405
資材センター 滋賀県高島市勝野873-1
創業 昭和25年12月6日
資本金 50,000,000円(グループ全体)
従業員数 182名(グループ全体)※2024年10月1日現在
売上高 63億円(グループ全体)※2024年9月実績
営業種目 建築一式、土木一式、大工工事、水道施設工事、とび・土工工事、造園工事、左官工事、石工事、屋根工事、タイル・れんが・ブロック工事、鋼構造物工事、鉄筋工事、舗装工事、板金工事、ガラス工事、塗装工事、防水工事、内装仕上工事、熱絶縁工事、建具工事、宅地建物取引業、建築・土木設計、土地活用
許可・登録 〈建設業許可〉 
滋賀県知事許可(特・般-3) 第80123号
〈一級建築士事務所〉 
滋賀県知事登録(カ) 第126号
〈宅地建物取引業者〉 
滋賀県知事登録(12) 第1267号
取引銀行 滋賀銀行 高島支店
関西みらい銀行 安曇川支店
滋賀県信用組合 安曇川支店
関連会社 株式会社トータル・オーガニック・プランニング
沢村ホーム株式会社
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