工場に欠かせない湿度管理と温度管理について

最終更新日:

工場で製造・加工する商品の品質を保つためには、工場内の温度管理と湿度管理が欠かせません。 適切な温度帯・湿度帯を逸脱したまま稼働すれば、商品の品質劣化や不良、故障につながり、大きな損害となる恐れがあります。 また、温度管理と湿度管理は、工場で働く従業員の労働環境や健康にも影響します。 本記事では、工場における温度管理と湿度管理が重要である理由と、最適な管理体制をくわしく解説します。 工場の温湿度を管理するご担当者様は、いま一度、温度管理と湿度管理の重要性をご確認ください。

HACCP対応食品工場の建設を完全サポート

“おいしい”を安心してつくれる食品工場を築く

2021年に義務化がスタートしたHACCP(ハサップ)は、 今や安全な「食」の提供に必要不可欠となっています。 FoodArchi(フードアーキ)はHACCP対応の食品工場建設をトータルでサポート。 滋賀県、京都府、福井県、三重県の食品加工事業者様の企業価値向上や業績アップに貢献出来るトータルソリューションサービスとして誕生しました。

この記事の監修者

株式会社澤村(SAWAMURA)

山々に囲まれ、琵琶湖を臨む滋賀県高島市。
株式会社澤村は1950年の創業以来、地域とともに歩みながら、信頼・実績・技術を受け継いできました。
現在、フィールドは滋賀・京都・福井まで広がり、130名を超えるスタッフと共に、設計・施工の一貫体制でお客さまのご要望にお応えしています。
本コラムは株式会社澤村が運営する工場建築・倉庫建築に関するお役立ちコラムです。

  • instagram
  • youtube
  • facebook

工場における温度管理と湿度管理とは?

工場における温度管理と湿度管理の目的は以下の3つです。

  • 従業員の健康を保護するため
  • 商品の品質を保つため
  • 設備の安全稼働のため

工場内は、取り扱う商品に合った温度帯を保つと同時に、従業員が快適に作業できる温度・湿度でなければなりません。 温度とともに湿度を管理することで、暑さ指数(WBGT)を用いて熱中症を予防できます。

また室温以外にも、熱を発する機械周辺の温度管理が必要な場合があります。 産業用機器や工作機器が稼働する工場では、モーターの熱で機械部品が故障する可能性があるからです。 このように、工場における温度管理と湿度管理には、労働環境や品質管理を最適化する重要な役割があります。

【共通】温度管理と湿度管理を行うメリットは?

工場における温度管理と湿度管理を行うメリットは以下の4つです。

  1. 高度な品質保持が可能
  2. 機械の熱トラブル回避が可能
  3. 静電気トラブルの回避が可能
  4. 従業員の健康管理が可能

ひとつずつ解説します。

メリット1:高度な品質保持が可能

常温・中温・冷蔵・チルド・冷凍などの温度帯を守ることで、商品の品質を保つことができます。 特に食品や精密機器は温度変化による品質劣化が発生しやすいため、厳重な温度管理が必要です。 低温倉庫については「低温倉庫の種類と活用ポイント」で詳しく紹介しています。

メリット2:機械の熱トラブル回避が可能

工場では多くの機械が稼働しているため、金属同士の摩擦やモーターの熱により部品が膨張・変形するトラブルが発生しやすくなります。 機械から出る熱を遮断し、周辺の温度を管理すれば、部品の故障リスクを軽減できるでしょう。

メリット3:静電気トラブル回避が可能

低湿度下では静電気が発生しやすくなり、電子機器や精密機器の回路が破損してしまう恐れがあります。 適切な湿度と温度を保つことで、静電気トラブルを防ぎましょう。

メリット4:従業員の健康管理が可能

工場内を適切な温度・湿度に保つことで、従業員が快適に作業できます。 特に夏場は高温多湿により熱中症を引き起こす恐れがあるため、温湿度管理を徹底して従業員が安全に作業できる環境を保ちましょう。

食品工場における温度管理と湿度管理について

お客様の口に入る食品をつくる工場では、温度・湿度管理が品質管理に直結します。 湿度や温度が上がると、食品の痛みが早くなることで食中毒の危険性が高まります。 特に精肉や生鮮品を扱う工場の場合は、室温が食品事故に直結する恐れもあるため、かなり厳しい温度や湿度の基準を設ける会社がほとんどのようです。 食品工場における温度管理と湿度管理のポイントを解説します。

食品工場における温度管理のポイント

食品工場における温度管理のポイントは、取り扱う食品によって最適な温度帯を保つよう徹底することです。 特に精肉や生鮮品などを取り扱う場合は、搬入・保管・加工のいずれの段階もチルドの温度帯を保つよう管理しましょう。

食品工場における湿度管理のポイント

食品工場における湿度管理のポイントは、多湿状態にならないよう管理することです。 多湿下では食品や工場設備にカビが発生しやすく、品質管理に問題があります。 十分な換気と、場合によっては除湿設備の導入を検討しましょう。 空調設備のない工場・倉庫の結露・湿気対策については「空調設備のない工場・倉庫で結露対策や湿気対策はどのように行うか」で詳しく紹介しています。

食品工場における温度管理と湿度管理、理想形は?

食品工場における温度管理と湿度管理は、適切な状態を保つだけでなく、温度と湿度の定期的な記録が必要です。 温湿度の記録を残すことで、万が一食品事故が発生した場合の原因究明と再発防止対策に役立ちます。 自動で温湿度を監視・記録するシステムを導入すれば、記録漏れや異常の見逃しなどヒューマンエラーを防げます。

精密機器工場における温度管理と湿度管理

精密機器を取り扱う工場では、湿度管理が重要です。 精密機器工場の設備や製品は、湿度が高すぎても低すぎても影響を受けやすいため、細心の注意を払う必要があります。

精密機器工場における温度管理のポイント

精密機器工場における温度管理は、一般的な室温(18℃から26℃)の範囲であれば、精密機器の品質に大きな影響を及ぼすことはほとんどありません。しかし、湿度管理が不十分な場合、静電気による電子回路の破損や、錆による腐食のリスクがあるため、湿度の厳格な管理が必要です。そのため、従業員の快適性だけでなく、機器の保護も考慮した室温と湿度を保つようにしてください。

精密機器工場における湿度管理のポイント

精密機器工場の適切な湿度帯は40〜50%です。 50%以上の多湿下では、精密機器が腐食・サビやすくなります。 逆に湿度が40%以下になると、静電気が発生しやすく、電子回路の故障につながる恐れがあります。 機械の故障や不良を防ぐため、適切な湿度の制御と監視体制が不可欠です。

精密機器工場における温度管理と湿度管理、理想形は?

湿度が高くても低くても品質劣化の原因となる精密機器工場では、温湿度を厳密に監視する必要があります。 ヒューマンエラーにより異常を見逃せば、大きな損害につながりかねません。 自動で温湿度を監視・記録し、湿度帯の逸脱を見逃さないシステムを導入するのが理想です。

サーバールームにおける温度管理と湿度管理

工場内のコントロールをするコンピュータなどを設置しているサーバールームも、温度と湿度の管理が必要不可欠な部屋です。 サーバールーム内を適切な温度・湿度に保つことで、サーバーの熱暴走や熱障害を防ぎます。

サーバールームにおける温度管理のポイント

サーバー内に入っている電子部品や半導体には、非常に熱に弱い特徴があるとされています。 またCPUが高性能化する近頃では、サーバーからの発熱量は年々高まる傾向にありますので、こうしたマシンを設置するラックの上には冷却装置を取り付けるのが理想となるでしょう。 またサーバーがダウンすれば工場内のコントロール全般がストップする可能性もあります。 サーバールームに対して現場とは無関係と捉えずに、定期的に温度湿度のチェックをする運用も必要だと言えそうです。

サーバールームにおける湿度管理のポイント

データセンターやサーバールームの適正温度は一般的に18~27℃、湿度は40~55%程度が望ましいとされています。

サーバールームにおける温度管理と湿度管理、理想形は?

サーバールームは、通常人の出入りが少なく、こまめな温度管理と湿度管理が難しい場所です。 しかし、ひとたびサーバーが熱暴走を起こせば、社内の業務全体に影響を与えてしまいます。 サーバールーム内の空調点検を確実に行うだけでなく、24時間自動で温度と湿度を監視できるシステムの導入が望ましいでしょう。

クリーンルームにおける温度管理と湿度管理

半導体や精密な医療機器を扱うクリーンルームでは、微粒子の除去に加えて、厳密な温度管理と湿度管理が必要です。 わずかな環境変化が製品の歩留まりに影響を与えるため、徹底した管理体制が求められます。 クリーンルームにおける温湿度管理のポイントを解説します。

クリーンルームにおける温度管理と湿度管理のポイント

クリーンルーム内の適切な環境は、一般的に温度が20~25℃、湿度が40~50%を目安に設定されます。工程によっては、この基準から逸脱すると、ワークの膨張や収縮、材料の粘度変化による塗りムラなどが発生しやすくなることがあります。

一般的なエアコンや全体空調だけでは均一な環境を維持することが難しいため、局所精密空調などを活用し、年間を通じて一定の恒温恒湿環境を保つ方法が推奨されます。常にクリーンな状態を維持しながら、製品の品質を安定させるための細やかな調整が不可欠です。

印刷工場における温度管理と湿度管理

印刷工場では、扱う紙の特性上、温度よりも特に湿度の管理が重要視されます。 湿度の変化は印刷物の品質や生産効率に直結するため、適切な対策が不可欠です。 印刷工場における温度管理と湿度管理のポイントを解説します。

印刷工場における温度管理と湿度管理のポイント

印刷工場で注意すべきは、水分を吸収しやすい紙の状態変化です。 湿度が大きく変化すると、紙の波打ちやカールといった「紙クセ」が発生し、印刷機での紙詰まりや見当ズレなどの深刻なトラブルを引き起こします。

また、多湿環境はインクの乾燥速度を遅らせて作業効率を落とし、逆に過乾燥の状態では静電気が発生して紙同士がくっつきやすくなる傾向があります。 工場内を最適な湿度帯に保ち、紙の品質とスムーズな印刷工程を維持するための空調設備の導入や加湿器の活用が強く求められます。

倉庫・保管エリアにおける温度管理と湿度管理

製造ラインだけでなく、材料や完成品を一時的に保管する倉庫エリアにおける温度管理と湿度管理も、製品の品質保持のために非常に重要です。 倉庫や保管エリアでの適切な空間管理の方法と、注意すべきポイントについて詳しく解説します。 倉庫管理のポイントについては「倉庫管理に欠かせない保管環境のポイント」で詳しく紹介しています。

倉庫・保管エリアにおける温度管理と湿度管理のポイント

倉庫や保管エリアは外気の影響を直接受けやすく、昼夜や季節の温度差によって結露が発生しやすい環境にあります。 結露が発生すると、保管しているダンボールの強度低下や金属部品のサビ、さらにはカビの発生原因となります。

そのため、目標湿度を60%以下に設定し、十分な換気や除湿機を活用して多湿状態を防ぐことが大切です。 保管する製品の特性に合わせて温度と湿度の基準を設け、年間を通じて安定した品質で出荷できるような適切な空間管理を実施してください。 倉庫における結露防止のポイントについては「工場倉庫における結露防止のポイント」で詳しく紹介しています。

工場における温度管理・湿度管理の具体的な実施方法

最適な作業環境を維持し、労働安全衛生規則の基準を満たすためには、温度管理と湿度管理を具体的に実行する仕組みが必要です。 空調設備の設定だけに頼るのではなく、正確な現状把握と対策が求められます。 効果的な空間環境の管理を実施するための主な方法とアプローチを解説します。

各パラメーターの正確な計測と現状把握

温度管理と湿度管理を始めるにあたり、まずは工場内の各エリアにおける温度、湿度、二酸化炭素濃度などのパラメーターを正確に計測することが重要です。 空調設備の設定温度と実際の室温には場所によって乖離が生じやすいため、専用のセンサーなどを設置して現状を把握します。

最近では、無線通信機能を持ったセンサーを用いて数値を自動で収集し、遠隔で監視できるシステムも普及しています。 現場を見回る負担を減らしつつ、基準値からの逸脱を早期に発見する仕組みを整えましょう。

季節ごとの空調設備の整備と活用

計測したデータに基づき、季節や現場の状況に応じた空調設備の整備と活用が必要です。 夏場は外気の影響で湿気がこもりやすいため、換気の見直しや移動式エアコン、除湿機を活用した効果的な除湿対策が求められます。

一方、冬場は暖房の稼働により工場内が乾燥しやすくなるため、適切な加湿器を配置して静電気トラブルや従業員の体調不良を防ぐ必要があります。 また、導入した空調設備や換気扇が十分に機能を発揮できるよう、定期的なメンテナンスを継続することも管理において重要です。

従業員のためにも工場の温度&湿度管理は重要!

製造業における労働者の衛生と安全を守るために存在する「労働安全衛生規則」では、第606条で暖房、冷房、通風といった温湿度管理や調節の措置に関するルールを定めています。

労働安全衛生規則とは? 労働安全衛生法は「職場における労働者の安全と健康を確保」するとともに、「快適な職場環境を形成する」目的で制定された法律です。 引用:一般社団法人安全衛生マネジメント協会_労働安全衛生規則とは 法律で定められた措置を講じない工場では、従業員の熱中症やインフルエンザ、疲労といった体調不良により、計画的な生産ができなくなる可能性が高まります。 また明らかに不快な環境で長時間作業を行えば、食品加工時のミスにより異物混入などのトラブルも発生しやすくなるのです。 こうした問題を予防する上でも、自社に合った空調設備などを設置した上で温度や湿度の管理をすることは、安全安心の工場運営を行う上で欠かせない取り組みだと言えそうです。

まとめ:温度管理と湿度管理を最適化する仕組みづくりが重要

工場における温度管理と湿度管理が必要な理由を改めて以下にまとめます。

  • 従業員の健康を保護するため
  • 商品の品質を保つため
  • 設備の安全稼働のため

最適な温度管理と湿度管理により、取り扱う商品の品質を保つだけでなく、工場で働く従業員の健康を保持します。 最適な温湿度帯を逸脱しているにもかかわらず放置された場合、食品事故や製品不良、熱中症による労働災害が発生する恐れがあります。 温度と湿度の異常を見逃さないためには、温度管理と湿度管理を最適化する仕組みづくりが欠かせません。 自動で温度と湿度を記録・監視するシステム導入を含め、自社に合った管理方法を検討してください。

SAWAMURAについて

1950年の創業以来、地域に貢献すること、お客様の事業の発展に寄与することを目標に
さまざまな建築物を竣工してきました。1998年よりシステム建築事業をスタート。
豊富な経験と実績をもとに、さまざまなご要望にお応えします。

関西No.1のシステム建築実績。
積み重ねた施工実績とノウハウで、
確かな精度を保証します。

2020年
関西ブロック優秀ビルダー賞1位
2019年
関西ブロック優秀ビルダー賞3位
関西ブロック年間販売実績 第1位 5年連続受注賞
アティブビルダー銀賞受賞
2018年
関西ブロック年間販売実績 第3位 5年連続受注賞
アクティブビルダー銅賞受賞
2017年
アクティブビルダー銅賞受賞
2016年
アクティブビルダー銅賞受賞
2015年
アクティブビルダー 銅賞受賞
2012年
連続販売年数15年達成
2013年
15年連続受注賞
2008年
10年連続受注賞 2005年 5年連続受注賞
2004年
優秀ビルディング

資格所有者

  • 一級建築士 13人
    二級建築士 41人
    一級建築施工管理技士 29人
    一級土木施工管理技士 10人
  • 宅地建物取引士 19人
    設備設計一級建築士 1人
    土地家屋調査士 1人
    一級建設業経理士 2人
    中小企業診断士 1人​

会社概要

社名 株式会社澤村
本社 〒520-1121 滋賀県高島市勝野1108番地3
TEL. 0740-36-0130(代)
FAX. 0740-36-1661
大津オフィス 〒520-0242 滋賀県大津市本堅田三丁目33-16 エルミナ リアン 2F
TEL. 077-572-3879
FAX. 077-573-8384
敦賀オフィス 〒914-0811 福井県敦賀市中央町一丁目8-10
TEL. 0770-22-6005
FAX. 0770-47-6405
資材センター 滋賀県高島市勝野873-1
創業 昭和25年12月6日
資本金 50,000,000円(グループ全体)
従業員数 182名(グループ全体)※2024年10月1日現在
売上高 63億円(グループ全体)※2024年9月実績
営業種目 建築一式、土木一式、大工工事、水道施設工事、とび・土工工事、造園工事、左官工事、石工事、屋根工事、タイル・れんが・ブロック工事、鋼構造物工事、鉄筋工事、舗装工事、板金工事、ガラス工事、塗装工事、防水工事、内装仕上工事、熱絶縁工事、建具工事、宅地建物取引業、建築・土木設計、土地活用
許可・登録 〈建設業許可〉 
滋賀県知事許可(特・般-3) 第80123号
〈一級建築士事務所〉 
滋賀県知事登録(カ) 第126号
〈宅地建物取引業者〉 
滋賀県知事登録(12) 第1267号
取引銀行 滋賀銀行 高島支店
関西みらい銀行 安曇川支店
滋賀県信用組合 安曇川支店
関連会社 株式会社トータル・オーガニック・プランニング
沢村ホーム株式会社
関西No.1のシステム建築実績。

工場・倉庫建築について
どうぞ、お気軽にお問い合わせください。

  • これから計画を始める方
  • おおよその予算やスケジュールが知りたい方
  • 敷地調査や提案を希望される方
077-572-3879平日 8:15~17:15

創業75年。

設計企画力、デザイン性、施工品質
ワンストップに満足いただけます

京都・滋賀・福井エリア対応

お問い合わせはこちら